「彼が本を返そうとしてるんじゃないかと僕は思う。」
「こんな時間に?その上、それには僕の宛先が書いてある。」
「そうだね、それで、それは何なの?」僕は小包を開けたくなかった。僕たちは、僕たち二人共が、忘れようとする痛みを伴った過程の最中(さなか)にあったのではないか?サヴィジ氏の取次店への僕の訪問で、僕は十分罰せられて来たのではないかと僕は思った。僕は、「私は、もう席を外しましょう、マイルズさん。」と言うクロムプトン神父の声を、僕は聞いた。
「それはまだ早い。」
僕は思った、僕が部屋の外に留まれば、僕は、ヘンリの客への礼儀に適わなくてもいい、彼はもう間もなく帰るかも知れない。僕は包みを開けた。
ヘンリが正しかった。それは、アンドゥルー・ラングの童話集の一冊だった。しかし、頁の間に一枚の折り畳んだメモ用紙が突っ込んであった。それは、パ―キスからの手紙だった。
「親愛なるベンドゥリクス氏、」僕は読んだ、又、それは感謝の主旨だと思いながら、僕の目は、最後の文章に我慢出来ずに引き付けられた。「つまりこの状況の下で、僕は、いっそ家に本がない方がいいし、貴方の立場上、そこには本当に恩知らずはいない、と貴方がマイルズ氏に説明して下さることを望んでいます、アルフレドゥ・パ―キス。」
僕は、ホールに座り込んだ、僕はヘンリが話すのを聞いた、「僕は、僕の心を閉ざしてしまったと考えないで下さい。クロムプトン神父・・・」そうして僕は、パ―キスの手紙を初めから読むことにした。
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