top of page
検索
  • 執筆者の写真成田悦子

The End of the Affair/Graham Greene 成田悦子訳


 僕たちお互いの為に、為すべきことは、そこには何もなかったが、もっとフイスキを注いでくれ。僕は何処までも追及する為に、パ―キスに支払った新参者のことを思った。新参者が、確かに最後に勝った。否、私は思った、僕はヘンリを嫌ってはいない。僕は、喩え貴方が存在しようと、貴方を憎む。僕は、彼女が何をリチャドゥ・スマイズに言ったか、僕が、信じることを教えたと、僕は忘れはしなかった。僕の命運に賭けても、僕は如何ようにも口を開くわけにはいかなかっただけでなく、僕が何を投げ出したたかについて考えることも又、僕を自己嫌悪に向かわせた。ヘンリは言った。「今朝、四時に彼女は死んだ。僕はその場にいなかった。看護婦は、間に合うように僕を呼ばなかった。」

 「看護婦は、何処にいるの?」

 「彼女は、彼女の仕事を、非常にきちんとこなし切った。」彼女は、他の緊急事態を受け持ち、昼食前にいなくなった。

 「僕は、貴方に対して、役に立てたら思う。」

 「貴方が、ここに只座っているだけでいい。そりゃあ、大変な日だった、ベンドゥリクス。貴方も知っている、僕は、捌(さば)かなければならない死人を抱えたことはなかった。僕が先に死ぬものと、僕はてっきり思い込んでいた―又、サラーなら何をすべきか知っていただろうにと。もしサラーが、あの長時間、僕の側にいてくれたらなあ。考えようでは、あれは女の仕事だものー赤子を抱いているような。」

201

閲覧数:1回0件のコメント

最新記事

すべて表示

それが主教の軍隊の残された全てだったー彼のブラス・バンドゥー、が行進を率いた、それに連隊長の命令によって敬虔なフランス人将校らが、大聖堂の構内へと入口を通って、大聖堂の前の小さな湖の島に立つ神聖・ハートゥの白い像を過ぎ、ベル・タウアの下で東洋風の翼を広げる事と共に、たった一本の木から形作られたその巨大な支柱と祭壇の緋色の漆細工を持ち、クリスチャンより多いブディストゥらが、彫刻された木造の大聖堂の中

将校の家の正面の壁が吹き飛ばされ、通りの向こう側の家々は廃墟になっていた。ナム・ディンから川を下りながら、何があったかペラウドゥ中尉から僕は教えて貰った事がある。彼は真面目な若者、フリーメイスン、そして彼にとってそれは彼の会員達の盲信への審判に似ていた。ファトゥ・ディエムの主教は嘗てイウアラプを訪れ、そこでファティマの聖母マリアに対する信仰を得たー姿を見せた聖母マリアの有様、だからロウマン・カサリ

僕は夜明け前にナム・ディンから上陸用舟艇で入った。僕達が海軍基地上陸できなかったのはそこは60ヤーズの範囲を完全に包囲した敵によって切り離されていたから、そこでボウトゥを上げて燃え上っている市場の側に駆け込んだ。僕達は炎の明かりの中で容易な的だったがある理由のために誰一人燃えなかった。全ての物が燃えている露店のドスンと倒れる音とパチパチという音を除いて。川の辺でセニガールの歩哨が彼の構えを変えるの

記事: Blog2_Post
bottom of page