おかしい、僕は思った、お前はヘンリを凡そ想像力に富んだ男、と決めて掛かってたんじゃないのと。僕の優越はぐらつかされ、焦らそうとするお馴染みの欲求が、僕の中で目を覚ましたのを感じた。僕は言った。「何故僕を行かせないの、ヘンリ?」
「貴方を?」僕は、もし僕があまり遠くへ行ったら、喩えヘンリだって、疑い始めるかも知れない、と一瞬疑わしく思った。
「そう。」僕は危険を冒して言った。もしヘンリが過去を少しでも学んだら、今、それが、何故重要なのか?それは彼にとって、よりいいだろうし、おそらく、彼の妻をもっと上手にカントゥロウルするよう彼に教える。「僕には嫉妬深い愛人を装うことなど、何でもない。」僕は続けた。「嫉妬深い愛人たちは、嫉妬深い夫たちより、敬意に値し、嘲笑に値しない。彼らは文学の重しということで、支持されている。愛人を裏切れば、悲劇になり、喜劇になることはない。トゥロイラスを考えてみるといい。僕がサヴィッジ氏と面談した時、僕は、僕の自尊心は失くさないだろう。へンリの袖が渇き切ったのに、彼は未だ火の方へ、それを向けたままだったので、今や、布が焦げ始めていた。彼は言った。「貴方は本当に、僕のためにそんなことをしてくれるの、ベンドゥリクス?」すると彼の目に涙が滲んだ。彼はこの友情の絶大な印に、期待することも、値することも全くなかったかのように。
「勿論、ぼくはするよ。貴方の袖が焦げている、ヘンリ。」
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